プリンタ・複合機のベルトユニット交換と寿命の目安

現代のオフィスにおいて、プリンタや複合機は欠かせない設備の一つです。導入コストが高いため、長期間にわたって使用し続けることが前提となっています。そのため、定期的なメンテナンスと消耗品の適切な交換が欠かせません。

特にトナーカートリッジは交換頻度が高く、多くの企業では予備を常備しています。しかし、実際にはトナー以外にも交換が必要な部品が存在します。本コラムでは、見落とされがちなベルトユニットの交換について詳しく解説します。

ベルトユニットとは？

ベルトユニット（転写ベルトユニット）は、プリンタ内部でトナー像を用紙に転写する役割を持つ重要な部品です。レーザープリンタや複合機では、感光ドラムに形成されたトナー像をこのベルトを介して用紙に転写し、最終的に定着ユニットで熱と圧力を加えて印刷を完了させます。

ベルトユニットは印刷のたびに稼働するため、長期間使用すると摩耗や汚れが蓄積し、印字品質の低下やトナーのかすれなどの不具合が発生します。

一般的に、ベルトユニットの交換目安は約80,000ページごととされています。これは使用環境や印刷量によって前後しますが、目安として以下のように考えるとわかりやすいでしょう。

多くのプリンタや複合機では、ベルトユニットの寿命が近づくと「交換時期です」といったメッセージが表示される機能が備わっています。表示が出た後は、印刷可能な枚数が限られるため、印刷量の多いオフィスでは事前に交換部品を準備しておくことが重要です。

プリンタや複合機では、ベルトユニット以外にも定期的に交換が必要な部品があります。以下は主な例です。

突然の部品交換が必要になると、印刷業務が一時的にストップしてしまうこともあります。特に請求書や納品書など、日々の業務に欠かせない印刷物を扱う企業では、予備のベルトユニットを常備しておくことをおすすめします。

ベルトユニットは、プリンタや複合機の印字品質を支える重要な部品です。トナーカートリッジの交換ばかりに目が行きがちですが、定期的にベルトユニットやその他の部品も点検・交換することで、機器の寿命を延ばし、トラブルを未然に防ぐことができます。

オフィスの印刷環境を安定させるためにも、交換目安や部品寿命を把握し、余裕を持ったメンテナンスを心がけましょう。